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10年前のデータで騒いでいる [その他]

新聞のコラムに有った『エレファント・カーブ』(<==知らなかった)が気になったので調べてみました。

『こうした貧困や所得格差をどう考えたらよいのだろうか。そのヒントを与えてくれるのは、全世界に目を広げて所得分配の変化を示した「エレファント・グラフ」である。このグラフは世界銀行のエコノミストであったミラノビックが発表したものである。社会主義国が崩壊し、経済のグローバリゼーションが本格的に始まった1988年以降から現在までの世界各国の個人所得がどう変化したかを示したものである。』ここ(↓)から引用
https://tax.tkfd.or.jp/?post_type=article&p=136

なかなかにインパクトのある内容ですが・・・
気になったのは『1988年以降から現在までの世界各国・・・』という言葉です。引用したのは2017年1月20日付けの記事で、『エレファント・カーブ』で検索すると概ね2017年の初め頃からこの言葉に関連した記事が出てくることが分かりました。『elephant curve』だと半年くらい早くなります。

何を気にしているのか?というと、実際は”1988年から2008年までのデータに基づいて作成されたグラフだ”という点です。元の資料は2012年に発表された(↓)のようです。
http://documents.worldbank.org/curated/en/914431468162277879/pdf/WPS6719.pdf

今頃になって新たな知見であるかのように、この資料に基づいた論説を広げるのってどうなんでしょう?

『このグラフの意味に気が付かなかった』というのなら仕方ありません。
でも、あらためて最新のデータを取得した上で論を展開すべきではないでしょうか?

”1988年から2008年までのグラフ”で経済を論じる人達って、経済史を語っていたのか?






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